2026年10月29日

こんにちは。新宿・西新宿・都庁前の歯医者、「医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 新宿診療所」の奥田です。
このたび当院では、患者さんにより幅広い治療の選択肢をご提供するため歯科用Er:YAG(エルビウム・ヤグ)レーザーを導入いたしました。
歯科医療の技術は日々進歩しています。当院では患者さんのお口の健康を守るとともに、治療に伴う負担にも配慮できるよう新しい医療機器の導入や知識・技術の研鑽に努めています。
Er:YAGレーザーはむし歯治療をはじめ、歯周病治療や歯肉などの軟組織の処置にも活用される歯科用レーザーです。従来の切削器具とは異なる仕組みで歯や組織に作用するため、治療内容によっては振動や音、周囲の組織への熱の影響に配慮た処置が期待できます。
今回は、Er:YAGレーザーの特徴と、歯科治療における主な活用方法についてご紹介します。
Er:YAGレーザーとは?

Er:YAGレーザーは、波長2,940nmの光を利用する歯科用レーザーです。
この波長のレーザー光は、水に非常に吸収されやすいという特徴があります。歯や歯肉などの組織に含まれる水分にエネルギーが吸収されることで組織の表面に作用し、歯質の除去や軟組織の処置などを行います。
歯を削る場合には、レーザーの照射によって生じる微細な変化を利用して歯質を除去します。適切な条件で注水しながら使用することで、熱が周囲の組織に及ぼす影響を抑えるよう配慮できることも特徴です。
また、従来のドリルのように回転する器具で歯を削る方法とは異なるため、症例によっては振動や独特の切削音による負担の軽減が期待できます。
ただし、すべての治療で痛みがなくなるわけではなくむし歯の深さや歯の状態によっては、麻酔や従来の切削器具を併用することもあります。
Er:YAGレーザーで期待できる主な治療

1.むし歯治療
むし歯は細菌が産生する酸によって歯が溶かされ、歯質が失われていく病気です。
Er:YAGレーザーは適応となるむし歯に対して、感染した歯質を除去する目的で使用できます。
従来のドリルのように回転する器具とは異なる仕組みで歯質を取り除くため、症例によっては振動や音による負担に配慮した治療が可能です。
ただし、むし歯の大きさや深さ歯の状態によっては、レーザーだけで処置を完結できない場合があります。その際は従来の切削器具などを併用し、必要な処置を行います。
2.歯周病治療
歯周病は歯と歯肉の境目に付着した歯垢(プラーク)中の細菌などによって、歯肉や歯を支える組織に炎症が起こる病気です。
進行すると歯と歯肉の間に「歯周ポケット」と呼ばれる溝が深くなり、歯を支える骨が失われることもあります。
歯周病の治療では歯垢や歯石などの原因を取り除き、お口の中を清潔に保つことが基本となります。
Er:YAGレーザーは適応に応じて、歯周ポケット内の歯石除去や歯周組織に対する処置などに活用されます。
ただし、レーザーを照射するだけで歯周病が治るわけではありません。歯石の除去、歯みがき指導、歯周組織の状態の確認などを組み合わせ、病状に応じて治療を進めることが大切です。
3.歯肉などの軟組織の処置
Er:YAGレーザーは、歯肉などの軟らかい組織に対する処置にも使用されます。
そのため症例や機器の適応によっては、歯肉の形態を整える処置や歯肉に生じた病変に対する処置などに活用できます。
軟組織への処置では病変の種類や範囲、周囲の組織の状態などを確認することが重要です。
そのため治療前には十分な診査・診断を行い、レーザーによる処置が適しているかを判断します。
4.口内炎など、お口の粘膜の症状への対応
口内炎などお口の粘膜に生じる症状についても、原因や病変の状態、機器の適応によってはレーザーによる処置を検討できる場合があります。
ただし、口内炎にはさまざまな原因がありすべての症状にレーザー治療が適しているわけではありません。
症状が長引く場合や繰り返し発症する場合、普段と異なる病変がある場合には原因を調べることが大切です。
症状に応じて必要な検査や治療を行い、適切な対応をご提案します。
5.根管治療への応用
根管治療とはむし歯などによって歯の内部にある歯髄(しずい)に炎症や感染が生じた際に、歯の根の中を清掃・消毒し、歯を保存することを目指す治療です。
根管の内部は細く複雑な形をしているため、感染した組織や細菌への対応が重要になります。
Er:YAGレーザーは対応するチップや照射方法、適応条件のもとで、根管内の洗浄を補助する目的などに活用されることがあります。
ただし、レーザーだけですべての細菌を除去できるわけではありません。根管内の清掃や洗浄、必要な薬剤の使用、適切な封鎖など従来の根管治療の基本を踏まえて処置を行うことが重要です。
6.その他の歯科治療への応用
Er:YAGレーザーは機種の性能や使用するチップ、照射条件などによって、さまざまな歯科処置に応用されます。
ただしすべての治療に使用できるわけではなく、対象となる組織や病変によって適応が異なります。
当院では導入機器の性能と使用条件を踏まえ、患者さんのお口の状態に応じて適切に活用してまいります。
Er:YAGレーザーを導入する意義
当院が大切にしているのは、新しい医療機器を導入することそのものではありません。
大切なのは患者さんのお口の状態を正確に把握し、それぞれの治療方法の特徴を理解したうえで一人ひとりに合った治療をご提案することです。
Er:YAGレーザーの導入により従来の治療に加えて、新たな選択肢を検討できるようになります。
一方でむし歯の状態や歯周病の進行度、処置する組織などによっては、従来の器具を使用した治療のほうが適している場合もあります。
レーザーを使用することだけを目的とせず治療のメリットや注意点を踏まえながら、必要に応じて適切な方法を選択していくことがよりよい歯科医療につながると考えています。
地域の皆さまのお口の健康を守るために

今回のEr:YAGレーザーの導入は、当院の歯科医療をさらに充実させるための取り組みの一つです。
これからも新しい技術や知識を積極的に取り入れ、患者さんのお口の状態やご希望に合わせた治療をご提案できるよう努めてまいります。
お口のことで気になる症状やお悩みがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
今後とも、地域の皆さまのお口の健康を長く支えられる歯科医院を目指してまいります。
Er:YAGレーザーのことなら新宿、西新宿、都庁前の歯医者「医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 新宿診療所」
監修
奥田陽介
東京歯科大学卒業
医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 理事
新宿診療所 院長
斉藤 沙耶
日本歯科大学卒業
日本歯科大学大学院 口腔外科学 修了
歯学博士
新宿診療所 医局長
森田健斗
日本歯科大学卒業
日本口腔インプラント学会
日本顎咬合学会