2026年8月04日

こんにちは。
新宿、西新宿、都庁前の歯医者「医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 新宿診療所」院長の奥田です。
今回は、骨隆起(下顎隆起)について記述いたします。
骨隆起(下顎隆起)とは

骨隆起(こつりゅうき)とは、慢性的な強い力や刺激に反応して、顎の骨が局所的に過剰発育し、コブ状に隆起した良性の骨性変化です。口腔内では主に下顎の内側(舌側)に生じる下顎隆起が代表的で、病気や腫瘍ではなく、生体が力に適応した結果として形成されるものと考えられています。
隆起部を覆う粘膜は非常に薄いため、骨の白い色調が透けて見え、白っぽく見えることがあります。形状は足のくるぶしのような滑らかな隆起を呈し、通常は左右対称に認められます。自覚症状はほとんどなく、歯科検診で初めて指摘されるケースも少なくありません。
骨隆起(下顎隆起)の原因

骨隆起の主な原因は、歯ぎしり(ブラキシズム)や食いしばり(クレンチング)などによる慢性的な咬合力です。
特に以下のような方に多く認められます。
・就寝中に歯ぎしりや食いしばりをする方
・日中に無意識で歯を強く噛みしめる癖がある方
・野球・ラグビー・ウエイトトレーニングなど、競技中に強く食いしばるスポーツを行う方
これらの過度な力が下顎骨へ繰り返し加わることで、骨が力に適応しようとして増生し、骨隆起が形成されると考えられています。
骨隆起の特徴と診断
骨隆起は以下のような特徴を有します。
・非常に硬い(内部が骨で構成されている)
・徐々に大きくなるが、急激な増大は少ない
・自然に小さくなることはほとんどない
・炎症や感染を伴わないため、通常は痛みがない
・表面の粘膜が薄いため、硬い食べ物などが当たると刺激痛を感じることがある
また、腫瘍や嚢胞のように内容物が液体ではないため、押しても柔らかさや波動(液体の動き)は認められません。
診断は視診・触診で行われることが多く、必要に応じてレントゲンやCT検査で骨性隆起であることを確認します。
骨隆起の予防・対策


骨隆起そのものを完全に予防する方法はありませんが、原因となる過度な咬合力をコントロールすることが重要です。
主な対策は以下のとおりです。
・マウスピースを装着し、睡眠中の歯ぎしり・食いしばりによる負担を軽減する
・スポーツ時にはスポーツ用マウスガードを使用し、咬合力を分散させる
・日中は「上下の歯を接触させない」ことを意識し、無意識の食いしばり(Tooth Contacting Habit:TCH)の改善を図る
これらの対策により、顎への負担を軽減し、骨隆起の進行を抑制できる可能性があります。
骨隆起による問題点

多くの場合、骨隆起は無症状であり、治療を必要とせず経過観察となります。
しかし、以下のような場合には外科的切除が検討されます。
・隆起が著しく大きくなり、発音や食事の妨げになる
・繰り返し粘膜を傷つけ、痛みや潰瘍を生じる
・入れ歯(義歯)が適合せず、痛みや不安定さの原因となる
いずれの場合でも切除自体は比較的簡単な処置で終わり、義歯の適合改善や口腔機能の回復を目的として実施されます。また、保険治療の対象になっていますので3割負担の方ですと5000円程度で処置することができます。
まとめ
骨隆起(下顎隆起)は、歯ぎしりや食いしばりなどによる慢性的な力に適応して形成される良性の骨の隆起です。通常は痛みや炎症を伴わず治療の必要はありませんが、大きくなると日常生活や義歯の使用に支障をきたすことがあります。
歯科医院で定期的に経過観察を受けるとともに、必要に応じてマウスピースなどを活用し、過度な咬合力をコントロールすることが、骨隆起の進行予防に有効です。下顎隆起でお悩みの方は一度、赤羽歯科 新宿診療所にご相談ください。
骨隆起(下顎隆起)のことなら新宿、西新宿、都庁前の歯医者「医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 新宿診療所」

監修
奥田陽介
東京歯科大学卒業
医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 理事
新宿診療所 院長
斉藤 沙耶
日本歯科大学卒業
日本歯科大学大学院 口腔外科学 修了
歯学博士
新宿診療所 医局長
森田健斗
日本歯科大学卒業
日本口腔インプラント学会
日本顎咬合学会