睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に一時的に呼吸が止まってしまう状態が繰り返し起こる病気のことです。
呼吸が止まると血液中の酸素が十分に行き渡らなくなり、心臓や脳に負担がかかりやすくなります。また、睡眠が十分にとれずに疲労が残るため、日中の眠気や集中力の低下といった症状が出現しやすくなります。
いびきは、気道(空気の通り道)が狭くなることで出る音です。特に寝ているときに気道が狭くなり、いびきが大きくなることがあります。
「夜、いびきがうるさいと言われる」「朝起きたときにだるさを感じる」「日中に強い眠気を感じる」などの症状がある方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。そのまま放っておくと健康リスクが高まるため、早めの受診をおすすめします。
以下のような症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性を疑ってみましょう。
睡眠時無呼吸症候群を放置すると、高血圧、心臓病、脳卒中などのリスクが上昇します。また、慢性的な疲労や集中力低下により、仕事や家事、運転などの日常生活にも支障をきたす恐れがあります。
早期発見・早期治療でリスクを最小限に抑え、安心して毎日を過ごすためにも、気になる症状がある場合はお気軽にご相談ください。
お口の中の状態は、睡眠の質と深い関係があります。顎や舌の位置、歯並びなどによって、寝ているときの気道の広さが変わり、呼吸しやすさに影響を及ぼします。
就寝時に舌や顎が後方へ下がりすぎると気道を圧迫し、無呼吸やいびきの原因になりやすいです。
歯並びが乱れていると顎の位置がずれ、気道を狭めやすくなる場合があります。
歯科クリニックでは、主にマウスピース(口腔内装置)を用いて気道を確保する治療を行うことができます。主に軽度から中程度の睡眠時無呼吸症候群の場合に用いられます。
就寝時に専用のマウスピースを装着し、下顎や舌を前方に保つことで気道の狭窄を防ぎ、無呼吸やいびきの症状を軽減します。
必要に応じて矯正治療などにより歯並びを整え、顎や舌の位置を正しい位置に導くことで、呼吸をしやすくします。
大きな入れ歯が入っていて残っている歯が少ない、動く歯がある重度の歯周病、顎関節症がある場合は、スリープスプリントは入れられません。
またスリープスプリントを保険適用で作製するには以下の3点を満たす必要があります。いびきがあるというだけでは保険適用されません。
気道をしっかり確保できるようになるため、深く質の高い睡眠が得られます。
ご家族や周囲の方からの「いびきが気になる」という声が少なくなり、自分自身でも疲労回復の違いを実感しやすくなります。
酸素不足による心臓や脳への負担が軽減され、高血圧や心血管系のリスクを下げる効果が期待できます。
マウスピースは携帯しやすく、手入れも簡単です。手術などの大がかりな治療を避けたい方にも適した方法です。
毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きるようにすると、体内リズムが整い、深い睡眠をとりやすくなります。
眠りやすい室温はおおむね18~22℃、湿度は50~60%が目安です。部屋が暑すぎたり乾燥しすぎたりすると睡眠の質が下がります。光量もできるだけ暗めにして、脳を休ませやすい環境を整えましょう。
お酒やタバコ、コーヒーや紅茶などのカフェインは、眠りを浅くする原因になります。少なくとも寝る2~3時間前からは控えるのがおすすめです。
肥満は気道が狭くなる一因となり、いびきや無呼吸を引き起こしやすくします。ウォーキングなどの適度な運動やバランスの良い食事で、健康的な体重を維持しましょう。
口を開けて眠ると喉が乾き、粘膜が振動しやすくなるため、いびきが大きくなります。また、細菌やウイルスが入りやすくなるリスクも高まります。
鼻呼吸を習慣づけることで、気道を確保しやすくなり、いびきや無呼吸の予防につながります。鼻づまりがある場合は、耳鼻咽喉科で原因を確認し、適切な治療を受けることも大切です。
人それぞれですがだんだんと咬み合わせが変化するため、顎関節や歯に負担がかかっていないかどうか定期的に通院していただき、調整が必要かどうか判断します。
装着開始直後には違和感や軽い痛みがありますが、通常1週間程度で収まります。
強い痛みや数週間使っても痛みや違和感が改善されない場合には調整が必要です。
スリープスプリント使用によってある程度は改善できますが、規則正しい生活を送ることで体内リズムが整いより深い睡眠がとれるようになります。
睡眠時無呼吸症候群によるいびきの場合、医師による睡眠検査ひつようで、スリープスプリントが適用と判断されて初めて作製が保険適応となります。